カテゴリ:実験( 2 )

テーマ設定

研究を行うにあたり、何を目指して研究するかというテーマ設定は重要な問題です。
でも、この点に関しては各人の嗜好もありますし、個人の歴史やその時々の環境もあるから、一概にどうしたらいいということは言えないと思います。

ということで、あくまで私の個人的考え方で、どういう方針でテーマ設定するか、述べておこうと思います。

①トラディショナル路線
 特に学位を目指してある程度勉強すると、自分の分野で数十年来の課題となっているテーマが何となく分かってきます。例えば私は高分子の結晶が専門ですけど、溶融物や溶液から高分子の結晶が出来るプロセスについて、何十年も前から議論されていて「ある程度の合意は出来ているけど、決定的な証拠はない」ような状況です。
 こうした古いけど解決されていないテーマについて、新しい技術や理論に基づいて迫ろうというのが、トラディショナル路線です。

 この路線でテーマ設定すると、過去の沢山の研究を振り返る事になりますから、色々と勉強になります。しかしながら、難しい課題だけが残っているわけですから、新しい技術を取り入れる予算獲得が必要です。過去の実績がないと予算獲得が困難で、研究の維持自体が難しくなるかもしれません。

②流行路線
 割と新しくて、その時代に流行しているテーマって、ありますよね。今はまだナノテクが流行っていますし、それ以前には超伝導とか、常温核融合とか、色々とありました。この様に流行のテーマについて研究していこうというのが、流行路線です。

 表向き、流行のキーワードをちりばめて研究計画を立てたり、予算申請をしたり、というのが多いでしょうから、ほとんどの人はこの路線では?でも、本当はトラディショナル路線で、研究費獲得のため表向きは流行路線で予算申請している人も多いのではないでしょうか?


③革新路線

 まさしく、新規な研究をする場合ですね。なかなかこういう機会には巡り会えません。こういう研究をするのはとても面白いのですが、下手をすると関連する他の研究例が見あたらないので、細かい研究方針も定まらずばくち打ちみたいな事になってしまいます。

実際の研究がどの様に進められるかは、個人のスキルですから、上に挙げたどの路線が良いか、何とも言えません。重要なのは、予算申請の時に自分のテーマがどういうところに分類されるか、自分で把握しておく事でしょうね。そのうえで、それなりに評価してくれる人がいるところに審査が回されるよう、考えて申請するべきでしょう。

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by tosakam | 2005-12-07 23:45 | 実験

MSDS

私の研究分野では化学薬品を頻繁に使用します。
最近は、環境への配慮や実験者の安全確保のため、用いる試薬について毒性などの情報を詳しく知ることが求められるようになってきました。

その時に役立つのがMSDSのデータベースです。
MSDSとは、Material Safety Data Sheetの事です。化学物質等安全データシートとも言います。名称・製造企業名・化学物質の性状・取り扱い法・危険性や有害性の種類・安全対策・緊急時の対策などが書かれています。

以下、主立ったMSDSデータベースをご紹介します。

日本試薬協会MSDS検索:試薬の製造会社別にMSDSを検索する事が出来ます。

日本化学工業協会 化学製品情報データベース:製品別、物質別に検索できます。会社を指定しないで済むので、自分で合成した試薬の安全性などを調べるのに使えるかもしれません。もちろん、登録されていない試薬のデータは出てきません。

石油化学工業協会 製品安全データシート:50種弱のメジャーな石油製品についての安全性データがあります。ありがちな石油製品について、手っ取り早く探すには良いかもしれません。

siyaku.com MSDS:こちらも会社指定なしに、物質名でMSDSを調べる事が出来ます。ただし、試薬購入用のデータベースが基本になっているので、試薬名が見つかってもMSDSの無い場合もあります。

その他、MSDSについては環境gooで解説されていますから、参考にしてください。

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by tosakam | 2005-11-17 21:57 | 実験